大事なデータを保存したCDやDVDをパソコンが読み込まないと、もう二度と見られないのではと不安になりますよね。
慌てて買い直したり修理に出したりする前に、まず試してほしい「原因の切り分け手順」があります。
この記事では、自力でデータを取り戻すために、ディスク側とドライブ側のどちらに原因があるのかを特定する方法を順番にご紹介します。
知識がなくても無理のない範囲で実践できる手順ばかりなので、落ち着いて一つずつ確認していきましょう。
- ディスクとドライブの原因切り分け
- ディスク汚れ・傷の確認と清掃
- ドライブのソフト・物理的故障対処
CD・DVDをパソコンが読み込まない原因の切り分け方

パソコンでCDやDVDが突然読み込めなくなると、ディスクのデータが心配になり焦ってしまうものです。
しかし、落ち着いて「ディスク側」と「パソコン・ドライブ側」のどちらに原因があるのかを切り分ければ、解決の糸口は必ず見つかります。
ここでは、ご自宅で今すぐできるシンプルなテスト方法を順番に解説していきますね。
別のディスクでテストする
まず最初に試していただきたいのが、問題のディスクとは別の、読み取り実績のあるディスクをドライブにセットする方法です。
たとえば、以前に問題なく再生できた音楽CDや、パソコン購入時に付属していたソフトウェアのDVDなどがテストに最適です。
この別のディスクが正常に認識されれば、トラブルの原因は最初のディスクそのものにある可能性が極めて高くなります。
逆に、どのディスクを入れても反応がない場合は、パソコンやドライブ側の設定、あるいはハードウェアの故障を疑う必要が出てきます。
このように、原因の所在を大まかに絞り込むだけでも、その後の対処にかかる無駄な時間と労力を大幅に省けるようになります。
別のパソコンでテストする
ご家庭に別のパソコンがあれば、そちらに問題のディスクをセットして読み込めるかどうかも必ず確認してください。
もし別のパソコンでは問題なく読み取れるようであれば、ディスク自体は正常だと判断でき、原因は最初のパソコン側に限定されます。
この切り分けができると、無傷のディスクを疑って傷つけるような無理な操作を避けられるため、特に思い出の詰まった大切なデータを守る上で非常に有効です。
お手持ちに別のパソコンがない場合は、ご家族やご友人のパソコンを借りる、あるいは家電量販店のサポートカウンターに相談するという方法もあります。
異音や回転不良を確認する
ディスクをドライブに挿入した際、普段は聞こえない「カチカチ」「ガリガリ」といった異音がしないか、耳を澄ませてみてください。
光学ドライブはモーターやレンズを動かす機構を持つ数少ない可動部品で、経年でグリスが固まったり部品が摩耗したりすると、こうした異音や読み込み不良として症状が出ます。
こうした物理的な異音が発生している場合、ドライブの内部で物理的な故障が起きている可能性が非常に高く、ソフトウェアの設定変更だけでは解決が難しい状態です。
また、ディスクが回転する「ウィーン」という起動音がまったくせず、パソコン上でもドライブが認識されていない場合は、ドライブへの電力供給や接続不良も疑われます。
このような症状があるにもかかわらず無理にディスクの読み取りを繰り返すと、正常なディスクの表面を傷つけてしまうリスクもあるため、操作はいったん中止してください。
ディスク側に原因がある場合の対処法

切り分けテストの結果、どうやらディスクそのものに原因がありそうだと判明した場合の対処法を見ていきましょう。
一見すると読み取り不能に見えても、ちょっとしたメンテナンスでデータが復活することは珍しくありません。
ディスクの状態を丁寧にチェックし、無理のない範囲でできることから試してみてください。
ディスクの汚れを拭き取る
ディスクの読み取り面に付着した指紋やホコリは、レーザーの光を乱反射させて読み取りエラーの大きな原因となります。
お手入れの際は、市販のメガネ拭きのような柔らかい布を使い、ディスクの中心から外側に向かって放射状に優しく拭き取るのが正しい手順です。
円周に沿って拭く方法は絶対に避けてください。CDやDVDのエラー訂正は、円周(トラック)方向に長く連続した傷に弱いという性質があります。放射状の傷なら各トラックでの欠損が短くて済み訂正できますが、円周に沿った傷は1本のトラック上で連続した欠損となり、訂正しきれずに読み取り不能になってしまうのです。
もし汚れがひどい場合は、水で少し湿らせた布で拭いた後、すぐに乾いた布で水分を完全に拭き取るようにすると、よりきれいになります。
傷が致命傷になるかどうかは、CDとDVDで大きく異なります。CDは記録層がレーベル面のすぐ下(印刷面から約0.01mm)にあり、読み取り面側は1.2mmの樹脂で守られています。つまりCDは、レーベル面に爪を立てたりボールペンで強く書いたりするだけで記録層が壊れ、修復はほぼ不可能です。
一方DVDは、0.6mmの樹脂板2枚を貼り合わせた構造で、記録層はディスクのちょうど中央にあります。そのためレーベル面の傷にはCDより強い反面、読み取り面側の保護層はCDの半分しかなく、読み取り面の傷には弱くなっています。なお読み取り面の浅い傷であれば、研磨で改善できる場合もあります。
傷の深さを確認する
ディスクを明るい光にかざしてみて、読み取り面に深い傷がないかを注意深く観察してみましょう。
表面の浅い擦り傷であれば、市販のディスク修復キットで研磨することで改善するケースも多くあります。
しかし、光が透過して見えるほどの深い傷や、記録層にまで達していると見られるダメージがある場合は、個人での修復は非常に困難です。
無理に修復を試みてさらに状態を悪化させるよりは、次の手段であるデータ復旧の専門業者に相談する方が、結果的にデータを取り戻せる確率が高くなります。
書き込み済みディスクの仕様確認
ご自身でデータを書き込んだCDやDVDの場合、ディスクの仕様とドライブの対応規格が合っていないために読み込めないケースもあります。
例えば、Blu-rayディスクはBlu-ray対応ドライブでなければ読めません(DVDドライブでは規格が異なるため認識できません)。また、一度書き込んだ後に「ファイナライズ」処理をしていないディスクは、別のパソコンで認識されないのが一般的です。
この処理は、異なる機器間での互換性を確保するために必須の手順なので、書き込みに使用した元のパソコンやソフトウェアで状態を確認してみてください。
また、ディスクの規格にはDVD-RやDVD+Rなど複数の種類があり、古いドライブだと特定の規格にしか対応していないこともあるため、ドライブ側の対応状況も併せて調べておくと安心です。
パソコン・ドライブ側のソフトウェア対処法

別のパソコンではディスクが読める、あるいはどのディスクも認識しない場合は、パソコン側のソフトウェア設定に注目します。
ハードウェアが物理的に壊れていなければ、以下の設定変更で問題が解決する可能性は十分にあります。
パソコンにあまり詳しくない方でも、画面の指示通りに進めれば対応できる手順を中心に紹介しますね。
デバイスマネージャーで確認
Windowsパソコンでは、スタートボタンを右クリックして「デバイスマネージャー」を開き、「DVD/CD-ROMドライブ」の項目を探してください。
この一覧にドライブの名前が表示されているか、あるいは黄色い警告マークが付いていないかを確認することが、ソフトウェア診断の第一歩です。
もしドライブ名が表示されていない場合は、パソコンがドライブを物理的に認識できていない状態であり、接続ケーブルの抜き差しや、後述するハードウェア的な故障が疑われます。
なお、ドライブがエクスプローラーから消える、あるいはエラーコード19や39が表示される場合、Microsoftは公式サポート「CD または DVD ドライブが Windows や他のプログラムで認識されない」で、レジストリの UpperFilters と LowerFilters の値を削除する対処を案内しています。ライティングソフトが残した設定が原因でドライブが隠れてしまう、よくあるケースです。ただしレジストリの編集はシステム全体に影響するため、事前にバックアップを取り、不安な場合は無理をせず専門店にご相談ください。
一方、ドライブ名が表示されているのに黄色い「!」
マークが付いているなら、次に説明するドライバーに問題が起きているサインだと判断できます。
ドライバーを再インストール
デバイスマネージャー上で該当のドライブを右クリックし、「デバイスのアンインストール」を実行してパソコンを再起動するだけで、問題が解決するケースは非常に多いです。
これは、Windowsのアップデートなどで一時的にドライバーが破損した場合に、再起動によって自動的に適切なドライバーが再適用される仕組みのおかげです。
焦らず手順通りに再インストールすれば回復することがほとんどなので、まずは試してみてください。
この操作で改善しない場合は、パソコンメーカーの公式サポートサイトから最新のドライバーをダウンロードして手動で適用する方法も有効です。
自動再生の設定を見直す
ディスクをドライブに挿入しても無反応なのは、Windowsの「自動再生」機能が正しく設定されていないためかもしれません。
設定アプリやコントロールパネルから「自動再生」と検索し、CDやDVDなどメディアの種類ごとに「毎回動作を確認する」や「フォルダーを開いてファイルを表示する」が選択されているか確認しましょう。
ここで「何もしない」が選ばれていると、ディスクを入れても画面上は何も変化せず、あたかも読み込まれていないかのように感じられます。
この設定は、過去に不要なソフトウェアの自動起動を防ぐ目的で変更されていることもあるため、一度ご自身の設定を振り返ってみるのが解決への近道です。
常駐ソフトを停止する
パソコンに常駐しているウイルス対策ソフトやライティングソフトが、ディスクの読み取り動作と競合してしまうことがあります。
特に、ディスク作成に使うライティングソフトが複数インストールされている環境では、ソフト同士が競合し、ドライブを正常に制御できなくなるトラブルが報告されています。
一時的にこうした常駐ソフトを終了させた状態で、問題のディスクが読めるかどうかをテストしてみてください。
もし常駐ソフトを止めて問題が解決したら、該当ソフトの設定で光学ドライブへのアクセスを制御する機能をオフにするか、ソフトの更新を確認してみましょう。
ドライブの物理的な問題と最終手段

ソフトウェア的な対処を一通り試しても改善しない場合、いよいよドライブ自体の物理的な故障や寿命を考える段階に入ります。
近年はノートパソコンを中心に光学ドライブを搭載しないモデルが主流となり、内蔵ドライブの利用頻度そのものが下がっているのが現状です。
ここからは、故障と判断した場合に取るべき具体的な行動と、最終的にデータを取り戻すための手段をご案内します。
レンズクリーナーの使用判断
ドライブ内部のレンズにホコリが付着しているだけなら、市販のレンズクリーナーで読み取り能力が回復することがあります。
長期間ドライブを使用していなかった場合や、読み取りにムラがある状態(特定のディスクだけ読めない)なら、一度試してみる価値はあるでしょう。
しかし、レンズクリーナーは物理的な磨耗や故障を修理するものではないため、異音がするような明らかに故障したドライブに使用するのは避けてください。
無理にクリーニングを繰り返すと、かえってレンズを傷つけたり、内部で部品が引っかかったりするリスクもあるので、使用はあくまで簡易メンテナンスの一環と捉えましょう。
外付けドライブの購入と選び方
内蔵ドライブの故障が決定的な場合、最も手軽で確実な解決策は外付けドライブを購入することです。
最近の薄型ノートパソコンにはドライブが内蔵されていないモデルも多いため、外付けドライブは一昔前よりも手頃な価格で入手しやすくなっています。
選ぶ際には、ご自身が読み取りたいディスクの規格(DVDなのかBlu-rayなのか)に確実に対応している製品を選ぶのが、失敗しないための第一条件です。
また、パソコンとの接続端子(USB Type-CかType-Aか)や、バスパワーで駆動するかACアダプターが必要かといった点も、ご自身の使い方に合うか事前に確認しておくと安心です。
なお、ドライブの読み取り性能は製品によって差があるため、書き込み品質の評価が高いメーカーの製品を選ぶと、傷のあるディスクの読み取りにも強い傾向があります。
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データ復旧業者への相談
新しい外付けドライブを試してもディスクが読めない、あるいはディスクの物理的な損傷が激しい場合は、データ復旧の専門業者に相談するのが最終手段です。
個人でどうにかしようと操作を繰り返すほどディスクの状態が悪化し、プロの技術をもってしても復旧が不可能になるケースも少なくありません。
費用は決して安くはありませんが、本当に大切な思い出のデータなら専門業者への依頼が最も確実な選択肢となります。
業者を選ぶ際は、無料で初期診断を行っているか、復旧できなかった場合のキャンセルポリシーはどうなっているかなどを事前に確認し、信頼できるところを選びましょう。
CDDVD読み込まないパソコンに関するQ&A
まとめ:原因を特定してCDやDVDのデータを取り戻そう
- まずは別のパソコンやディスクで読み込めるかを試し、原因を特定します。
- ディスクの汚れが原因なら、中心から外側へ放射状に拭き取るのが正しい手順です。
- ソフトウェアが原因の場合は、ドライブの再設定や再生ソフトの変更で解決できます。
- ドライブ自体の故障なら、外付けドライブの購入が最も確実な最終手段です。
パソコンでCD・DVDが読み込めないトラブルは、「ディスク側」と「パソコン・ドライブ側」のどちらに原因があるかを切り分けることが解決への第一歩です。
別のパソコンでテストすれば原因を特定しやすく、無駄な作業を省けます。
ディスクに問題がある場合は、読み取り面の汚れ拭き取りが手軽で効果的な対処法です。
ただし、拭く際は内側から外側へ放射状に動かすのが基本。
円周に沿った拭き方はデータ破損のリスクがあるため、細心の注意を払いましょう。
ソフトウェア面では、デバイスマネージャーからのドライバー再インストールが有効な場面が多いです。
焦らず手順通りに進めれば回復するケースも多く、専門知識がなくても無理のない範囲で試せる内容です。
物理的にドライブが故障したと判断したなら、外付けドライブの購入が手頃な解決策になります。
持ち運びやすさや静音性を重視する方にはスリムタイプ、読み込み精度を最優先するなら据え置きタイプが向いています。
それでも読み出せない大切な思い出のデータは、専門業者への相談が最も確実な選択です。
まずは別のディスクで動作テストを行い、原因の所在を明確にしましょう。
その結果に応じて、今回紹介した対処法を上から順にぜひ一度お試しください。


